好きな6冊

2020年ですね。早く100億ドルくらいの大きな実績が欲しいところですが、そのためにできることは、日々只管実行です。これしかありません。もちろんラッキーパンチは大歓迎です。

本日は、個人的に好きな本を紹介したいと思います。

スケールを無視して語りますが、人類が文字を発明してから「数えきれない人々」が「数えきれない数」の書籍を発表しているなかで、たまたま自分が読んだ本。その中でも好きだなあと思った本なので、「おすすめ!」とか「良著!」とか言わず、「好きな本」とさせて頂いています。

しかしこれから紹介する本は全て、自分の人生において

  • パラダイムシフト
  • 眼から鱗
  • 視野の拡大
  • 啓蒙

を経験させてくれた本です。ご興味持って頂ければ幸いです。

 

1. 『「空気」の研究』

(著者:山本 七平)

人は「空気」に踊らされている。”現実”を見ている気でいても本当は「空気」のバイアスで”変形した現実”を見ていると言うことに気づかされます。

無宗教で客観的且つ科学的な判断ができてると思い込んでいる日本人は、実はハイコンテクストな日本人の共通概念(=日本教)に無意識に染まっていて、染まっていることを自覚していない分、他国の人よりもそこから脱却することが困難になっているということです。「普通は〜だろ」とか「常識的に考えて〜ですよね」とか言っちゃう人は要注意です。”普通”と”常識”は「空気」です。

この本を読むと「空気」というものを切り離して、客観的に見る「術(もとい選択肢)」が身につきます。「空気」に付随する”臨在感的把握”や”状況倫理”は理解しておくに越したことは無い概念だと思います。

  • 臨在感的把握:勝手に感情移入して自分の価値観であれこれ想像して、それを絶対視するうちに現実から離れちゃうこと
  • 状況倫理:状況に応じて善悪が変わってしまうこと。後付けの言い訳や正当化。これによって、本当の道徳や倫理は存在しなくなってしまう

哲学的な文書で正直読みづらいですが、哲学書を数冊読んだことがある方は比較的楽に読めるかと思います。

 

2. 『ブラック・スワン(上・下)不確実性とリスクの本質』

(著者:NNT(ナシーム・ニコラス・タレブ)/ 翻訳:望月 衛)

                     

人はあらゆる物を予測しようとするし、原因を遡ろうとするけれど、本当のことに辿り着けることは殆どない、ということを気づかせてくれる本です。

“知っている情報”だけを使って、”好きな情報”に重みをつけて判断した予測/原因は現実に合致しません。その上、(知っている情報から想定できたはずの)”既知の未知”だけではなく、(想定するための前提情報すら持っていない)”未知の未知”が存在するのだから、尚更です。

「追認(あれもそうだったし、それもそうだった、これもそうなんだから、こうゆうのは全部そうなんだ)」よりも「反証(この場合は成り立つのか、この条件が異なっていると成立しないんじゃないか)」の方が予測に適しているとも語っています。

ルールにガッチリ守られたゲームのような世界でない限り、確率計算は成立しないし予想できるものはない。それなのにもっともらしい予測を立てることをやめられない人々の語ることを「講釈の誤り」という言葉で表現しています。

つまり、あなたがラプラスの悪魔でないのなら、

  • 偉そうに語るよりも結果(現実)をしっかり見よう
  • 外的要因に振り回された予想をするのではなく、自分が要素となって未来に作用しよう

ってことです。

 

3. 『銃・病原菌・鉄  1万3000年にわたる人類史の謎 文庫 (上・下)』

(著者:ジャレド・ダイアモンド / 翻訳:倉骨 彰)

(西暦2000年前後の)現在は、なぜ、ヨーロッパ世界で生まれた物が世界中で利用されているのか。という問いについて、人類誕生とされる700万年前に遡り、考古学、歴史学、文化人類学、言語学といった多様な切り口から分析・考察する本です。

この本が答えとする要因は、民族の優劣ではなく、地理的なものである、とのことですが、ジャレド・ダイアモンド氏の絶対平等思想に偏った考察に違和感は少々あります。。。。(「民族蔑視を避けよう」という隠れたメッセージはしっかりと受け取れました。)

その違和感は抜きにして、本書が語る人類の変遷考察は非常に有益です。

食糧を安定的に獲得するために狩猟採集から食糧生産に移行し、家畜が食糧生産を効率化し、人々の免疫を高め、余剰食糧は政治や文化・技術を育む人を育てる糧となりました。狩猟する家族集団からスタートしたコミュニティは集落、部族集団を経て国家となり、食糧と技術を配分するコミュニティを持続するために統治機構と言語、宗教を形成していきます。

タンパク質が豊富で家畜化し易い動物が多く存在したメソポタミアは素早く発展し、そこから情報を得た温帯ユーラシアも共に発展しました。この流れで、多くの人に揉まれた技術が進歩しました。結果として中国とヨーロッパが大きく発展しましたが、巨大な国家に統治されず、適度な大きさの国家が競争を続けたヨーロッパが技術の進歩で大きな成果を得たという結論です。

ちなみに、コルテスやピサロが中南米を侵略した時、原住民は彼らの武力よりも彼らが持ってきた病原菌に大半を殺されたと言います。つまり技術的な差は決定的ではなく「家畜に寄って育まれた免疫」が勝利の鍵となったということは民族の優劣が要因ではないと語る重要な根拠です。

自分の中で印象的なのは、多くの人間に晒され、揉まれてきた技術が大きな成果に繋がるということです。発明は発明者の成果ではありません。その発明の礎となる技術の集積を作った人々は数えきれないほど存在する中で、たまたまその人が”発明(と言われる)タイミング”のスイッチを押しただけだ、ということです。

 

4. 『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』

(著者:ロバート・B・チャルディーニ / 翻訳:岩田 佳代子)

実験で例示される物質や動植物、コンピューターの計算などは、インプットに対するアウトプットが定まっているので至極単純に見えますが、人間の行動もそれと変わらないくらい単純であることを気づかせてくれます。

人は「生存すること」を第一命題として全ての行動を判断します。つまり生存確率を下げることは極力避けたいのです。そのためには

①借りを作らない:将来の交渉で弱みになりそうなことは必死で避けようとします。ポジティブに言うと感謝やお礼ですが、これらは人にプレッシャーをかけるのに十分な力があります。恩義や返礼はこれを解消しようと言うアウトプットです。

②必要な思考枠を確保しながら瞬発的な判断を下すための自動操縦モードを採用:これは「権威」や「好意」、「社会的な証拠(大衆の判断/背格好の似た人の判断)」に無意識的に従ってしまうモードです。素早い判断には有効ですが、使い方を間違えると「彼は弁護士だから信じられる」「あいつはいいやつだから大丈夫」「みんな見て見ぬ振りするから僕も無視しよう」。これらは咄嗟の判断で悪用されることが多いです。

③奪われた自由を取り戻そうとする(心理的リアクタンス):今までできていたことができなくなることは、人にとって大きなストレスです。一人で使えていたおもちゃを二人で使うように言われたり、喫茶店で隣の席の他人が自分のスペースに侵入してきたりすると、人は自由だったあの頃を取り戻そうとします。自分の領域を確保しようとするのです。”期間限定公開”や”3日間限定特別価格”などもこれを煽る物です。リアクタンスによる判断や行動は必要性皆無且つ非合理的です。あ、煽り運転が格好の例ですね。

④自己納得感を以て決定する:人は自分で決めたことを信じます。自分が経験的に学んできたことは疑い得ないからです。そして、その経験に洗脳が刷り込まれていても殆どの人は気付きません。自己納得感を導くために人は一貫性のある判断を好みますし、結果をどうにかして「正しい選択」だったと思い込もうとします。しかし、人が本当に自分で決めたことは少ないです。多くは他者の指示や指導で決定されています。その中には洗脳が含まれているでしょうが、気づいていないのであればもう見つけられないでしょう。あなたに不利益なことを、まるであなた自身が決めたように仕向けるのが上手な人はたくさんいるので注意すると良いと思います。

そもそも人が判断する際に用いる”基準が曖昧”であると言うことを教えてくれた本です。人は直前に見せられた事象を基準にします。熱湯に右手、氷水に左手を同時に30秒浸した後、両手を同じ常温の水に浸してみるとその曖昧さがわかります。

 

5. 『誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論』

(著者:ドナルド・A. ノーマン / 翻訳:野島 久雄)

あなたはパソコンが使えない場合、それはあなたが悪いわけではなくパソコン(またはソフト、若しくはその両方)の”デザイン”が悪い。ということに気づかせてくれた本です。

スマホを使えない高齢者が「ワシには無理じゃ」と仰るのはごもっともで、スマホのデザインが想定しているユーザーが高齢者ではないからです。

使用に迫られたり、高いモチベーションがない限り人は、よくわからないことを学びませんし、使いづらい物を使いません。これは学習された無力感というもので、これをユーザーに持たれてしまうとその製品はおしまいです。絶対に売れません。ユーザーはその製品名を見る度、聞く度にノルアドレナリンを放出します。

製品はユーザーの意図と評価に適したモデルでデザインされている必要があり、製品の都合で突拍子もない操作(「とりあえず、8ボタン2回長押しする」など)をさせてはいけません。また、ユーザーの脳に負荷をかけないことも重要で、可能な限り考えずに「次はこれをするんだな」とか「成功した/〇〇がだめで失敗した」というのが明確にわかるように設計されていないといけません。「無数のボタンが配置されているラジカセ」や「意味のわからない番号が並んでいるビジネスホン」、「決済したのに購入できたのか否かわからないECサイト」はデザインが最悪ということです。

人はエラーを生ずる生き物です。可能な限りエラーを「防ぐ」または速やかに「修正する」エラー処理機構を準備することがデザインには求められます。実際のユーザーを想定しなかったり、ユーザーリテラシーを無視したり、ビジュアルを優先してしまったりすると無価値な製品を生み出すことになってしまうということを教えてくれました。

 

6. Think Simple アップルを生みだす熱狂的哲学

(著者:ケン・シーガル / 監修:林 信行 / 翻訳:高橋 則明)

「シンプルにすること」の大切さを教わりました。

シンプルとは単純・適当ということではありません。

「曖昧さを避けること」:自分で考え、婉曲表現を使わず直接的に、明確な基準を持って、他人の噂や顔色を判断材料にせず自分で決める。そしてそれを大胆に直球で直接相手に言うということです。曖昧さは後処理の時間を必要とする可能性が高く、その場しのぎです。

「材料と要員は最小限」:何かを決定するのにとりあえずの要員や材料は不要ということです。多くの人が集まれば事象は複雑化し、スピードを落とします。

「訴求は短い言葉で」:相手に思考させる訴求メッセージは人を惹きつけません。あらゆる選択肢を削ぎ落として最後に残ったキーワードが重要です。言葉を超えてアイコンまで落とし込めれば尚良いです。

「時間は不十分に」:冗長な期限設定は悪です。冗長な時間は複雑性を増し、思考や行動の停止時間を生じます。短い期限と最高レベルの現実的な目標が、高速に大きな成果を生み出します。

他にも「誰かを楽にさせるためのノーはNG」や「勝ちか負けで判断させる。圧倒的に勝つ」といった成果を得るためのシンプルな姿勢が説かれています。

自分が一番好きなフレーズはこれです:「特に忘れてはならないのは「協調性」の母である「妥協」は「複雑さ」の親友であり、重ねる程に核を失っていく」

協調性はシンプルから離れる要素であるということです。

 

 


 

色々と、書かせて頂きましたが、これらは今の自分のマインドや思考方法を形成する要素になった本です。これらの本を読んだことで「嘘をついている人 / 信頼できる人」、「目的を見失わない判断ができる人 / 自己顕示欲に無意識に負けてしまう人」の境い目が、以前よりも見えるようになりました(本を読んだことだけがその理由ではないですが)。

あとはサービス立ち上げのために、起業成功者の伝記を読んでテンションを上げています。

イーロン・マスクやジェフ・ベゾス、馬雲、フィル・ナイト、ラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン、ピーター・ティールなど挙げれば切りがありませんが、内容如何に寄らず彼らは最高です。

 

長い文章失礼しました。

 

今年もよろしくお願いします。

 

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