新年、明けましておめでとうございます。
今年のご挨拶は、昨年設定した目標の達成状況について報告とさせて頂きたいと思います。
2024年は年の初めに以下の目標を立てました。
- 会計を細かく理解し、小さくとも常に利益を確保する
- 一瞬一瞬が一生の構成要素であることを肝に銘じる
- 「今死ぬか、行動するか」を判断軸として中途半端に立ち止まらない
- 「チャンスを逃さない」瞬発力を持つ
“1. 会計を細かく理解し、小さくとも常に利益を確保する”については概ね達成できました。
理由としては、弊社が抱える負債が解消し、バランスシートが綺麗になったという事実がそれを体現しています。
年初時点で、およそ¥15,000,000ほど有った負債を年度内に負債解消することを目指して、突き進んで参りましたが2024年の12月を以てこれを解消することができました。
この達成は、私に仕事を発注して下さった諸企業様方のおかげです。本当に感謝しております。
また、同時に倹約生活に協力してくれた家族にも感謝しています。
なお、この達成の4分の1は暗号資産運用によるものだったことも付記します。
正直に申し上げて、資本主義社会のチートを働いた気分ですが、「投資運用市場の経済規模拡大」ならぬ「肥大化」を実感しました。個人としては”世の中に価値を提供する対価として資産リターンが得られる社会構造”が理想的だと考えていましたが、現実はそうではないようです。
投資・投機市場は加熱し、人の判断にAI等システムによるレバレッジが載るようになりました。これによって、小さいファンダに対しても金融市場は過剰に反応します。この利鞘を確保することができれば「真面目に働く」よりもずっと大きなリターンを獲得できることは間違いないです。この傾向は資本主義社会に金融市場へ更に大きなマネーを流し込ませることになるでしょう。先月のBitcoin価格の史上最高値更新はこれの証左と言えると思います。
これは、私には資本主義がハックされた状況のように見えます。資本主義成長エンジンのコアは”世の中に価値を生み出すことが、大きな資本リターンになるから人は進歩の方向に自由競争する”というものだったのに、金融市場をハックする方が効率が良いので、後者に上書きされてしまうと感じるのです。
実際、金融市場の波を乗りこなす人と、そうでない人の格差は開いています。国家レベルでも価値創造よりも金融市場参加の比重を増す動きが見られ始めている気がします。
もし、このままハックされ続けて資本主義が構造的に崩壊するのであれば、遠くない将来、新たな社会を成長させる仕組みが求められるようになるかもしれないと薄ぼんやり想像しております。
同時に一方で、目下、金融市場に参加し利鞘を確保する方法を学び続ける必要性も実感しました。
何れにしても、負債解消によって、個人としても新たな出発に進む足場が整ったと感じております。
“2. 一瞬一瞬が一生の構成要素であることを肝に銘じる”については、明確な達成事項を記載することができません。逆に、この考え方は私のマインドに染み付いてはいないことが実感できました。
本年は対策として、適度なスパンで自分の行動を振り返るタイミングを設けることでこれを矯正したいと思います。
月に一度、マインドをリフレッシュするタイミングを設定します。
“3. 「今死ぬか、行動するか」を判断軸として中途半端に立ち止まらない”については、正直に、非常に難しいことを実感しました。
2023年末に授かった今1歳の子供は途轍もなく愛らしく、彼を一人の人間として自立するまで育て上げたい、それまでは死ぬことはできない。と考えるのがその理由です。
おそらく、世界は第二次世界大戦の記憶も薄れ、戦争に向かう気配を増しています。権威主義・専制主義の国家は、民主主義の国家よりも素早く世の中を変え、価値を生み出し、資産を蓄え、影響力を増していきます。
平和は終わるかもしれません。そんな中でも強く生きられる人に彼を育てたい。自分も平和な時代をぬくぬくと生きてきた世代なので、指南できるかわかりませんが、持ちうるものの多くを彼に伝えていきたいと思っています。それを考えると”死”という選択肢を現実的に考えられないのが、今の自分です。
しかし、彼を育てるために「行動する」ことは止まらずに進めていきたいと思います。
“4. 「チャンスを逃さない」瞬発力を持つ”については、全ての判断ポイントにおいて、これを実現することはできませんでしたが、機に応じて一部は実現できたと感じています。
今年私がつかんだ一番大きなチャンスは、Oasys PTE LTD.にて就業し、英語を使った外国の取引先と仕事をする経験ができたということです。
英語スキルは皆無だった自分に、このジョブを与えてくれたOasysには感謝しております。一方で、英語話者、英語による技術情報の多さを実感しました。
かつて、明治維新や昭和の高度経済成長期の日本は、世界の最先端技術や研究成果を翻訳して、国内で咀嚼し独自に醸成しても、追いつき・追い越す時間がありましたが、現在はインターネットの情報革命によってあらゆる情報は高速で取引され、その時間的猶予はなくなっていると感じています。
逆に言うと、多くの最先端知識や技術、さらにそれを取り扱う人々は英語を使っているので、これを身につけることは非常に大きな価値があると実感しました。
以上です。
年始の挨拶が、昨年の振り返りエッセイになってしまいましたが、自分の今の一部を文書化する良い機会でした。
長文を最後まで読んで下さった方がいたら、嬉しく思います。
2025年もイノー株式会社をよろしくお願いいたします。
代表 木村仁